こんにちは、NCIE BLEND COFFEE です。
サイフォンは『浸漬法』といわれる抽出方法のひとつで、大正時代にヨーロッパから伝わったと言われ、今でも多くの方に愛飲されています。ドリップで淹れるコーヒーと比較すると、淹れ方による差が少なく、安定した味に抽出できることから、喫茶店や、カフェなどで良く使用されています。湯が上がり、コーヒーとして落ちてくる様子が、科学の実験のようで目を引きますね。
今回はそのサイフォンを使った抽出方法をご紹介します。
ハリオのサイフォンでコーヒーを淹れる
使用する器具は『HARIO Coffee Syphon MCA-3 コーヒーサイフォン・モカ 360ml/3杯用』です。ころんとしたひょうたんのような形が特徴的な器具です。
写真の上から「上ボール」、中央部分のステンレスの部品が「ろか器」、その下に「下ボール」です。次いで、上ボール立て(兼ふた)と、計量スプーン(兼マドラー)も付属されています。計量スプーンはすりきり一杯10gです。
サイフォンで必要な器具はもうひとつ、アルコールランプ又は、ミニガスバーナーです。
今回はミニガスバーナーの『Tiamo Mini Gas Burner HG2877』を使用します。
家庭用カセットコンロのガス缶からミニガスバーナーにガスを充填でき、火力も調整できるので、アウトドアや非常時にも使えて、とても便利なアイテムです。
準備するもの
・サイフォン
・ミニガスバーナー
・サイフォン用フィルター
・濡れた布巾
・マドラー
・計量器
・タイマー
材料(3杯分)
・お好みのコーヒー粉 20g
・湯 360ml
挽き目
サイフォンでは中挽きをお勧めします。中細引きを使用する場合は、浸漬時間を30秒〜1分の短めにします。
淹れ方
① 下ボールに淹れたい杯数分の湯を注ぎ入れます。今回は3杯分の360mlで、カップ3と表記されていところまで入れます。水からよりも、湯から入れ始めた方が早く出来上がります。
② ろか器をセットします。サイフォンのろか器のフィルターは、ネルドリップに使用する布状のフィルターが主流ですが、今回使用する『HARIO Coffee Syphon MCA-3』のろか器は、上下のフィルターに紙フィルターを挟んで、ネジをまわして固定する仕様です。
上ボールの中心にろか器を入れて鎖を引き、フックを管に引っ掛けます。
③ フィルターをセットした上ボールに杯数分のコーヒー粉を入れます。(今回は三杯分の20gですが、お好みで調節してください。)
④ ①の下ボールに③の上ボールを斜めに差し込み、ミニガスバーナーに火をつけて沸騰するのを待ちます。鎖が沸騰石の代わりになりますので、必ず下ボール内に垂らしておきます。
※火は下ボールの中心に置きます。また、火が下ボールの底から外に出ないように火加減に注意しましょう。
⑤ 鎖からぽつぽつと小さな気泡が立ち始めたら、上ボールを軽くのせるように差し込みます。
⑥ 下ボールの湯が上がったら、マドラーで粉をほぐすように2~3回ほどかき混ぜ、そのまま1分30秒タイマーをかけて待ちます。
⑦ 1分30秒たったら火を弱火にし(アルコールランプの場合は火を少し離す)、再び上ボール内のコーヒーを2~3回かき混ぜ、火を消します。
⑦下ボールに濡れ布巾を軽くあて冷ましたら、上ボールのコーヒーが下ボールに落ちます。
(布巾をあてず、そのまま自然に下がるのを待っても構いません。)
⑧最後にぶくぶくと勢いよく下がったら抽出完了。出来上がりです。
⑨温めたカップに注いでお召し上がりください。
美味しく抽出するポイント
粉と湯の比率
一般的には、1杯分粉6~7gに対して使用する湯の量は120ml、 3杯分粉20gに対して使用する湯の量は360mlです。濃いめに入れたい場合は粉や湯の量を調節します。
上ボールを差し込むタイミング
下ボールの湯が沸騰してから、上ボールを差し込むのが一般的です。
沸騰する前に上ボールを差し込むと、低温で抽出されるため味がまろやかになります。沸騰し高温で抽出すると苦味が際立ち、キレのあるコーヒーが楽しめます。
浸漬時間
粉を粗挽きにする場合は、浸漬時間を長めにし、細挽きにする場合は浸漬時間を短くします。粉の挽き目に合わせて浸漬時間を調節すると、お好みのコーヒーの味に仕上がります。
今回はサイフォンの抽出方法をご紹介しました。
当店でも器具を取り扱っておりますので、お気軽にお問い合わせください^^